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シナリオを初めて作る腐乱犬が色々頑張る記録
 所謂作業過程

◆素材の準備
 今回は『 CardWirth 1.50 』に付属されているビルダーを使っていきます。

1.画像ファイル
 CWに使用できる画像ファイルは以下4つです。
 ・BMP:初期から使用されていたのがこれ。劣化が少ない分、とても重い。
 ・JPG:よくスマホで撮った写真なんかのデータに使われてる形式。圧縮による劣化はあるが軽い。
 ・PNG:透過色にも対応していてそこそこ軽い。劣化も少なく画像ファイルを保存するのに
オススメ
 ・GIF:256色まで対応。半透明には対応していないがCWには半透明の概念が無いので関係ない。とても軽い。


 だいぶ昔にCWを触ったときはBMPオンリーでギンギラな背景色を設定していた気がします。
 PNGの透過部分をそのまま透過してくれるようになったのは、ドットで囲う手間もなく、とても助かります。


2.音楽ファイル
 CWに使用できる音楽ファイルは以下の3つです。
 ・MIDI:とても軽い。楽譜のようなものなので、再生する環境で音が変わったりする。
 ・MP3:WAVとかを圧縮してサイズを小さくしたものがこれ。音質の劣化も少なめで軽いのでオススメです。
 ・WAV:無圧縮で音質が良いとされているが、とても重く、違いが分かる人は相当な手練れ。


◆ビルダーを立ち上げる
 1. 新規シナリオ作成 → タイトル決定
 2.『データウィンドウ』の『シナリオ』の設定から宿に貼ってある張り紙を作ってモチベアップ。

 

◆エリアを作る
 【エリア】タブの中にちょこちょことエリアを作っていく作業の始まりです。
 自分でも何を言ってるのかわかりませんが、【エリア】という大きい枠組みの中に
 色んな名称のマップ的なもの(これもエリアと呼ぶ)を作っていくという感じなのかなと。



◆人数判定をする
 特に人数が関係ないシナリオであれば必要ないかもなのですが、今回は初めてのシナリオ作成ということで、
 人数の判定や口調の自動判定のお勉強がてら2人用の短めの読み物を作ってみたいと思います。

1. 『WirthBuilder』(とても横長のウィンドウ)内の『Utility』タブの中にある『人数判定分岐』を使います。
2.  先人様方のシナリオの中身を参考にさせていただきつつ、『2人以外の場合』に出直してもらう処理を作りました。
 『3人以上の場合』、『2人未満の場合』がこれに当てはまります。
 この2パターンを用意すればいいわけなので、結構簡単では?と慢心した腐乱犬を"仕様"が襲います。
 CWの『人数判定分岐』は、1~6までの数値を1つ選択し、それ以上の場合、未満の場合を判定する仕様です。
 つまり、
 ①『3人以上の場合』と『3人未満の場合』に分ける→3人以上は出直し判定
 ②『3人未満の場合』の中で『2人未満の場合』を定義→2人未満は出直し判定
 ③上記に当てはまらない場合(2人の時)のみ本編へ
 という構造を作ってあげる必要があります。

​ ⇩こんな感じにしました⇩

スクリーンショット 2022-07-27 055729.png

◆口調の設定をする
 CWの醍醐味と言えば、どんなパーティーでも、そのパーティーらしくシナリオを楽しめることだと思います。
 口調クーポンとしては「男性口調」「女性口調」「子供口調」「丁寧口調」「粗野口調」などなどがあります。

 このご時世、性別で口調を固定するのはナンセンスだ!という意見もあるでしょうが、日本語ほどキャラ口調という文化が強い国もありません。
 「~だぜ」「~だわ」みたいな語尾で印象が変わる言葉の使い方を、アニメ大好きな外国の友人が総称して「キャラ口調」と言ってるのを聞きました。
 ということで、時世や文化的なこととは切り離して、口調クーポンにおける性別クーポン、キャラフレーバーの一種として使っていきたい所存です。


 さて、この口調の自動判定がとてもとても難しいです。
 ゲ制民にはお馴染みの『変数』のようなものを使うのですが、CWビルダー内においてはこの変数の扱いが少し特殊です。

 CWビルダーには、『フラグ』と『ステップ』という2つの変数があります。
 これらは変数と同様、中身がコロコロと変わるものなのですが、少しニュアンスが違います。
 
・『フラグ』は主に配置するカードの表示/非表示を設定する時に使います。
 └TRUEだと表示、FALSEだと非表示になります。

・『ステップ』は0~9まで、合計10個の状態を記録できる変数です。
 └口調の変更には主にこれを使います。

 腐乱犬は大体の条件判定をなんでも変数を使ってやってきたゲ制民でして、
 このあたりの使い方の認識はザクっとこんな感じです。
 細かい使い方は使いつつ覚えていきたいなと思います。


1.口調の設定は、自動判定+手動判定にしたいと思います。
 自動判定で上記に書いた「男性口調」「女性口調」「子供口調」「丁寧口調」「粗野口調」の5つを判定し、
 一人称や二人称等の細かい部分が合わない場合、手動で選べるようにしていきたいと思います。
 
​ あっちいったりこっちいったりするのがややこしいので、今回はパッケージというものを使います。
  
​ ⇩こんな感じにしました⇩

スクリーンショット 2022-07-27 060557.png

 パッケージとは何ぞや?ということなんですが、ウディタでいうコモンイベントのようなものです。
 コモンイベントとか言われてもわからん!って人に簡単に説明すると、
 何回か繰り返し使う処理、ややこしい処理、そういったものをひとまとめにしてしまうことで、
 再利用が簡単にできたり、画面がスッキリして、快適にゲ制ができるというものです。知らんけど。

2. 自動判定をするための構造を作る。
 ではパッケージの中身を見ていきましょう。

 『参照』の欄がこのパッケージが使用されている回数を示しているそうですが、1回しか使われていないもの、
 1回も使われていないものがあります。
 思ったより短い処理で済んだのでパッケージ使わなくていっか、みたいになって作ってはおいたが使わない。
 そんなもんです。使わなかったものは後程消していきましょう。

 さて、今度は使用されているパッケージの中身を見ていきましょう。

とても脳に優しくないビジュアルですね。

と言っても、このパッケージの中でやってる処理は簡単といえば簡単です。
アキ〇イターみたいなもんです。

「_丁寧口調」のクーポンを持っていますか?
 └持ってます
  └君は「丁寧口調」だ!
   処理のために「:T丁寧口調」のクーポンを配布するよ。
   丁寧口調ということは一人称は「私」、二人称は「あなた」の場合が多いだろう。
   そんな感じで『ステップ』の中身を編集しておくよ。

という処理から始まり、

「_丁寧口調」のクーポンを持っていますか?

 └持ってません
  
└じゃあ「_粗野口調」のクーポンを持っていますか?
   └持ってます
    └君は「粗野口調」だ!処理のために(略)

といった処理を繰り返してます。

全部に当てはまらない場合は「男性口調」になるように設定してありますが、これはいわゆる「キャラ口調」が一番少ないものだから、というのが理由です。
​一人称や二人称のクーポンを付けてらっしゃる冒険者もたくさんいると思いますが、今回は5つの口調のみを自動判定して、それっぽく勝手に設定した後、細かい部分は手動で設定してくださいというシステムにしました。

​3.手動で設定してもらう処理を作る。
 まずはエリアの中にカードを設置します。
 【テーブルビュー】というところからカードのマークを押すと新規作成できます。
 水色の旗が右下についているカードはフラグで表示/非表示が管理されているカードです。

『口調設定』をクリックした場合の処理を見ていきましょう。
 

一見すると、控えめに言って長過ぎて意味不明かもしれません。
でも中身はとても簡単です。自動設定の処理に比べればお遊戯みたいなものです。
たぶん、知らんけど。


どんな処理をしているかというと、

「何を変更しますか?」
 ├ 一人称 → PC1とPC2の一人称を選択してもらい、ステップに情報を保管。
 ├二人称 → PC1とPC2の一人称を選択してもらい、ステップに情報を保管。
 └口調 → PC1とPC2の一人称を選択してもらい、ステップに情報を保管。

​これだけです。

​ついでにステップに保管した情報を表示させる方法も書いておきます。

セリフ入力を選択して出てくるこの画面に『$表示したいステップ名$』を入力すればこんな感じで出てきます。
ちなみにこの画面で表示される文字は、ステップの中の1つ目の文字列です。
​ちゃんと変更されるかはテストプレイで確認してみましょう。


手で入力したくない場合や、ステップ名なんか覚えてないという場合は右下の階段マークをクリックしましょう。

 こんな感じのウィンドウが出てきます。
 ここから表示したいステップ名を選択してやると、先ほどの文字列が入力されます。

​ お好きな方法でやってみてください。

3.口調の確認をする
 これも先程と同様に、「口調確認」のカードをクリックしてもらうと現在の口調を表示する処理にしています。

 

シンプルの極み!!!!!

セリフ入力を用いて、各冒険者の顔グラフィックを表示しつつ、ステップ内の中身を表示するようにしました。
 

ゲーム内ではこんな感じで表示されます。

ところで1人目を表示したあと2人目を表示するのってどうやるの?
ってなりました。

何せ選べるのは以下の4種類のみだからです。
・選択中のメンバ
・ランダムメンバ
・選択中以外のメンバ
・評価メンバ


このセリフはPC1に喋らせたい!
そのあとはPC2が返事して…みたいなこと、どうやったらできるのか…。

 

ここでも登場するのがクーポン分岐です。

シナリオ開始時に、それぞれの冒険者に、_1、_2、_3といった具合にクーポンが配布されます。

このクーポンを使って、「選択中のメンバ」を指定したあとに、セリフを喋る処理をするというのが、
CWでのやり方のようです。

ちなみにNPCをセリフ風に喋らせたいときは、『セリフ』では無く
『メッセージ』を『イメージ付き』で表示するのが良さそうです。

​口調の設定、OK!
セリフの表示の仕方、OK!


これでようやくシナリオ本編を作っていけます。

といっても、上記でやった処理を使っていけば問題なく進行できるので、
今のところ新しい処理を記録することは無さそうです。

今後、また制作中で詰んだ!ということがあれば、調べて実践してみて、記録したいと思います。

まだまだ知らないことばかりですが、少しずつシナリオ作成の方法がわかってきました。

素敵なシナリオを配布して下さっている先人様方のおかげです。

犬の制作記録は自分の備忘録としてつけていますが、もしも誰か様のお役に立てば幸いです。

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